MUSICAをMSX1で動かそう

MSXマガジンで発表され、「MSXマガジン永久保存版3」などにも収録されている音楽エディタ「MUSICA」ですが、テキスト画面しか使わないにも関わらず、MSX2でしか動きません。

せっかくなので、MSX1でも動くようにしてみましょう。

MUSICAのファイル構造

MUSICAは、ローダーである"MUSICA.BAS"と、本体などが含まれた"MUSICED.BIN"の２つのファイルで構成されています。

ただ、この"MUSICED.BIN"が曲者で、3つ分のファイルが1つにマージされており、ファイルサイズの関係で直接メモリにBLOADすることができず、ローダー側で一度MSX2のVRAMにロードしてからメモリに転送させています。

ローダーを見たところ、実行時には、



4000H-69FFH
9000H-A0B7H
CE00H-DDFFH


の3ヶ所にデータが読み込まれれば良いようなので、元のデータを3分割（または2分割）してしまえば、VRAMを使わずにデータがBLOADできそうです。

ファイルを分割する

実際にやってみましょう。

この作業にはMSX2を使います（オイ！）

MSX1だけでも不可能ではないのですが、MSX2を使うほうが何倍も簡単なので、どうにかMSX2で行ってください。MSXPlayerでもblueMSXでも構いません。

"MUSICED.BIN"の入ったディスクをセットして、以下のプログラムを実行してください。自動的に、同じディスクに3つの分割ファイルが作られます。



10 SCREEN 7 20 BLOAD"MUSICED.BIN",S 30 BSAVE"MUSICED1.BIN",&H4000,&H69FF,S 40 BSAVE"MUSICED2.BIN",&H9000,&HA0B7,S 50 BSAVE"MUSICED3.BIN",&HCE00,&HDDFF,S


この作業は一度だけやればOKです。

ローダーの作成

次が、今分割したファイルをメモリにロードするプログラムになります。



10 CLEAR 50,&h8EFF 20 FOR I=&H8F00 TO &H8F2F:READ A$:POKE I,VAL("&H"+A$):NEXT 30 BLOAD"MUSICED1.BIN",&H5000:DEFUSR=&H8F00:A=USR(0) 40 BLOAD"MUSICED2.BIN" 50 BLOAD"MUSICED3.BIN" 60 DEFUSR=&H8F20:A=USR(0) 70 DATA 21,00,40,3A,42,F3,CD,24,00,21,00,90,11,00,40,01 80 DATA 00,2A,ED,B0,3A,C1,FC,21,00,40,CD,24,00,C9,00,00 90 DATA 21,00,40,3A,42,F3,CD,24,00,31,00,C8,C3,00,40,00


このプログラムは必ず実行前にセーブしておいてください。

分割ファイルでMUSICAを起動する際は、今までの"MUSICA.BAS"ではなく、このプログラムを実行することになります。

これで、MSX1(要64KBRAM)でもMUSICAが起動するはずです。